2020年12月10日木曜日
全日本選手権 XCE レースレポート 後藤大地
日時:12月5日
会場:千葉公園
結果:エリート12位(2回戦敗退)
前日まで
全日本が行われる1ヶ月前に開催された「CJ-2前橋」での結果を踏まえ、自分に圧倒的に足りない「パワー」をつけるべく、週3でジムに通いパワーの底上げを目指した。
全日本3週間前に同じチームに所属している落合さんから29を貸してもらえることになり、全日本に向けて29になれるために乗り込みも開始した。1ヶ月でできることは限られているが、自分のできる筋力の底上げや29の乗り込みはできたと思う。
自転車競技の異種目からも参戦してくるため、今までにないハイレベルな全日本にワクワクしながらレースを待った。
前日
大学の課題を前もって終わらせ、金曜日の前日試走を走りに行った。コースの第一印象は「今までのコースの中で1番、海外のエリミネーターに近いコース」だった。9割が舗装路であり、その途中途中に人口セクションや林間セクションがあって、パワーだけでないスキル面も必要になる。早く走ってみたい!と思うコースレイアウトに胸が高鳴った。
試走時間開始と同時にコースインをした。1周目の感想は「楽しい」。思った通り、パワーもスキルも必要で、どこで抜くか、どこで仕掛けるか、自分の得意不得意なところはどこかなどいろいろ考えながら走るのが、楽しいコースだった。試走時間終了ギリギリまで走り、翌日への良いイメージをしながらコースを出た。
試走後はホテルに行き、ご飯をゆっくり食べ、ホテルの大浴場で体を癒した。
夜は次の日の予選・決勝をイメージしながら眠りについた。
当日
早めの5時半に起き、シャワーを浴びて身体を覚ました。朝食はホテルでしっかり食べた。7時過ぎに会場入りし、アップエリアにローラー台を持って行った。
当日の天気は雨。予報で少し崩れることは知っていたが、いざ当日になるとがっつり雨。昨日のイメージとは違ってしまったが、朝の試走でイメージを作り直すことを意識して走った。
雨で実際コースを走ってみると、スリップのオンパレード。前日よりもグリップ力がなく、バイクコントロールがさらに問われるコンディションだった。特にスタートしてWIAWISジャンプ後の左コーナーはかなり滑りやすく、自分も試走で転んでしまった。予選の他の人の走りを見ながら、自分の予選での走り方を模索した。
予選では左コーナーは攻めず、立ち上がりとストレートを頑張ろうと考えスタートについた。予選は思い通りに走ることができ、1分を切る好タイムで予選を8位通過(35人中)することができた。
予選の結果で決勝ヒートの組み合わせが決まった。自分は2ヒート目。XCOのトップライダーである前田選手と一緒のヒートだった。決勝1戦目は前田選手についていき突破。2回戦目で対戦する、予選1位のBMXの選手とXCOトップライダーの中原さんとの勝負に向けて足をまわした。
2回戦目。決勝ヒートは予選の通過順でスタート位置を選べるため、自分は2番目に位置を選んだ。選んだ場所は1番左。得意なスタートで前に出て、WIAWISジャンプ後の左コーナーでインを取るために流れを考えての位置取りだった。
スタートは上手くいったものの、やはりBMXの選手はスタートが早く、前輪一個分前に出られてしまった。自分の中では1周目の上りのストレートに1番手で入りたかったため、先頭を奪い返す気で走り続けた。しかし、BMXの選手は少し先行したのを確認すると自分の方に幅を寄せ、インを完全に塞がれてしまった。このままだとフェンスに衝突し、落車は免れないと感じ、BMXの選手に肘を貼りながら押し返すも、対応が遅くフェンスの脚に乗り上げてしまい、バランスを崩してしまった。幸い落車は免れたが、自転車から降車してしまい、大幅なロスをしてしまった。その隙に前田選手は先頭でレースを展開し、2番手でBMXの選手が行ってしまった。まだレースは始まったばかり。1周目が終わるまでに追いつき、2周目で一気に追い抜くことに頭のイメージを変え、前を追いかける。1周目の最終コーナー手前で先頭2名に追いつく。そこで一回気持ちを落ち着かせ2周目に入る。
2番手にいるBMXの選手を抜かなければ自分は勝ち上がれないため、自分の持つ抜きどころで仕掛ける。しかしすべて防がれてしまった。上りのストレートで前との距離を空けて一気に抜こうと考えるも、前の選手も一緒にペースを落とし、それを許してくれなかった。何回も左右に揺さぶりをかけて前に出るのを試みるも、その場を打開できずに下りへ。BMXの選手がイン側のラインへ入る位置取りをしていたため、抜かすためにはさらに内側のラインを通るしかないと決め、そこを狙う。しかしイン側を攻めすぎてしまいバランスを崩して落車。2位でゴールすることができず、2回戦で敗退してしまった。
ずっと目指してきた全日本の舞台。一昨年、昨年とスモールファイナルまでしか進むことができず、今年こそファイナルに進出することを目標に練習してきたため、ここでの敗退がすごく悔しかった。
得意なスタートで負けてしまったこと。あたり負けしてしまったこと。2周目で何も出来ず、あの状況を突破する力がまだ自分には無かったこと。瞬間の爆発的なパワーや抜く際のフェイントなど、自分にまだ足りない技術、パワーを思い知らされたレースでした。
1ヶ月で少しは戦えるようになったと思っていましたが甘かったです。また1年間、あたり負けしない身体づくりから始め、食事、睡眠等から考え直し、一歩ずつ成長していきます。来年はきっと今年よりも多くのトップライダーが集まると思うので、その中でも今年以上の成果を残せるように頑張っていきます。
写真は「Sumpuさん」「井上さん」に撮っていただいたものを使用させていただきました。いつもありがとうございます。
応援してくださった方々ありがとうございました!また来年に向けて頑張ります!よろしくお願いします!
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