2021年11月22日月曜日

MTB全日本選手権XCO レースリポート 荒川大介



開催地:愛媛県八幡浜市
カテゴリー:男子マスターズ 
コースコンディション:ドライ
気温:18° 
走行距離:3.9km×4Lap 
使用機材:BIKEフレーム: SPARK RC 900 WC 
タイヤ:Maxxis Rekon Race 2.35 
Fフォーク:RockShox SID RL3 100 mm 
主要パーツ:SRAM XX1 

リザルト:男子マスターズ14位(40代:8位) 

 初参戦となった全日本選手権。

コロナ禍でほぼほぼ今年のレースが消滅する中、微妙なモチベーションを維持しながらも毎週のチーム練や毎月の富士見ダートクリテで心技体を磨きながらこの日を迎えた。

特に進化したのが技術面で、チームで丁寧に教えていただき今までは休むパートでしかなかった下りの技術を伸ばすことで、(あくまでも同年代に比べてだが)タイムを短縮させられる武器を持つことができ、戦略に幅を持たせられるようになった。

全日本のコースは、激しい下りやドロップオフが多数存在するテクニカルなレイアウトなので、準備してきた成果を遺憾なく発揮したいところだ。

その前に、移動日前日にまあまあ大きめの仕事を終え、金曜日深夜に愛媛県へ向けてクルマで出発。

今回は家族の都合で、遠征は自分一人。片道600km、約8時間のロングドライブをひとり延々とこなすことから長い遠征が始まった。

順調に移動をこなし、お昼すぎには現地に到着。

固まった身体をほぐす意味も兼ねて軽く数周の試走をと思ったが、予想以上にコースがハードで思いっきり息が上がる。明日のレースが激しくなる予感しかないレイアウトだと感じた。

1点好材料があるとすれば、このコースの鬼門とされてるビックドロップオフでも、何も感じず普通にクリアできている自分がいたことだ。

富士見の大岩セクションで何度も寿命を削りながらトレーニングした経験が、ここで活きることになった。

レース前日は、前述の通り睡眠不足の長距離移動だったので、この日は早々と19時に就寝。

数年に一度あるかないかの10時間睡眠で、万全の体調でレース日をむかえることができた。

レースの朝は余裕持って会場入りし、事前に監督から聞いていたコースのポイントをチェックしながら、1周だけ試走。あとはアップ用のロードバイクをローラー台に固定し、心拍数とW数を管理しながら入念にウォーミングアップ。

ここでも余裕を持ってスタート時間を迎えることができた。

スタートコールは27番目で半分よりやや後ろの4列目。

クリートキャッチも決まり、最初のアスファルトセクションを全力でダッシュ、10人ほど抜かしながらシングルトラックに突入。

1周目は前がつまるので自分のペースで走れないながらも、そこは想定の範囲なので冷静に前後位置を確認しながらチャンスを待つ。




2周目からはいよいよ全開走行解禁となって、思いっきりペダルを踏み込む。

下りはそれなりにいい感じながらも、激坂(登り)の多いこのコースでは今の自分にとってはパワー負けしそうで、1周で1〜2名抜くのが精一杯。

やはり全日本レベルではマスターズといえども、みなさん只者ではない。

おそらく50代60代のスーパーマンが、普通に自分の前後を走っている。

ライバルであると同時に人生の大先輩として、自分以上に苦しいトレーニングに向き合っているからこそ今こうして目の前に居られるわけで、レース中ではあるがただただ尊敬しかない。

10年後に自分が今と同じこの場所にいられるかと言うと、甚だ怪しい限りだ。



レースは終盤になり、調子のよかった下りでも所々でミスがではじめてきた。

ここが辛抱どころ、一体今自分の順位が何位なのかさっぱり分からないが、目標としている表彰台は遥か遠いと言うことは分かった。しかしながら、おそらく今シーズン最後のMTBレース、最後までしっかり走って来年につながる何かを得たい。

久しぶりに吐きそうになるほど追い込み、なんとか大崩れすることなくゴールすることができた。



はっきり言って何の見せ場もないが、一応40代ではシングルリザルトなので、シクロクロスの全日本での順位と比べると多少はマシなのかもしれない。

それ以上に、(全然足りないけど)今持っている力を全て出し切って、準備してきたものがそれなりに役に立ったと言うことで、ある一定の達成感は得ることができた。

目標には遠く及ばなかったが、その目標に向かうためのスタートラインに立たせてもらい、思いっきりチャレンジできる環境があると言う事実が何よりも素晴らしい。

多くの人の理解と寛容と厚意があってはじめて成り立つことなので、今ここで改めて感謝したい。本当にありがとうございました。


まだまだチャレンジという名の旅は続きます。

もし引き続き許していただけるのであれば、遠くから見守っていただけると大変嬉しいです。


あらかわ だいすけ


写真:伊東さん





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